サイバーセキュリティを大学院で学ぶとは?~アカデミックのためか?ビジネスのためか?
もち子です。
金なしコネなしの公務員だけど、2012年のとあるきっかけで、サイバーセキュリティ留学を目指し、実際留学しました。
サイバーセキュリティ留学を目指したきっかけ - もち子のサイバーセキュリティ留学&転職体験記 (hatenablog.com)
留学を終えた後で転職し、今は都内外資系で働いています!✨
今回は、転職を終えた今、振り返ってみて、
「結局、サイバーセキュリティを大学院で学ぶとは何なのか?」
「留学を目指した当時と今で、考え方がどう変わったか?」について書いてみたいと思います!
目次
- 留学前と今、思いの変化
- 大学院の内容① コンピューターサイエンスの延長
- 大学院の内容② リーダーシップ論&サイバーセキュリティの基礎
- 大学院の内容③ サイバーセキュリティポリシー&ガバナンス
- 学卒でいきなり博士課程(PhDコース)に行ける?!
留学前と今、思いの変化
留学を目指していた当時、私が留学に求めていたものはこうでした↓
- とにかく最新技術を学びたい。
- 英語力アップしたい。
- 色んな意味で、視野を広げたい。
転職して何年か経った現在、私がもし今、留学出来るとしたら、求めるものはこうです↓
- リーダーシップ論を学びたい。
- 基礎学力を学び直したい。
- 英語力アップしたい。
- 色んな意味で、視野を広げたい。
お分かりいただけましたでしょうか?
第一の目標が、「最新技術」というところが、実際留学してみると違うかなーという感じでした。
これは、サイバーセキュリティに限った話だとは思いますが、
どういうことなのか、↓以下に整理します。
大学院の内容① コンピューターサイエンスの延長
私が調べた限り、米国大学院におけるサイバーセキュリティ課程は、以下3通りに分けられます。
- コンピューターサイエンスの延長
- リーダーシップ論&サイバーセキュリティの基礎
- サイバーセキュリティポリシー&ガバナンス
「1」はイメージしやすいと思います。
たとえば応用プログラミングとか、コンピューターセキュリティ基礎とか、情報セキュリティ基礎とか、今さら情報数理とか、ネットワーク基礎とか、暗号理論とか、珍しいところではデジタル鑑識とか、
抽象的な内容が中心になります。
留学当時よく耳にした単語と、セキュリティ会社に転職した今よく聞く単語は、全然違います!!
この理由は、以下2つが考えられます。
- サイバーセキュリティは新しい学問だから。
- 大学院で学ぶのはあくまで「アカデミック」な内容だから。(※アカデミックである以上、基礎学問を学ばなければいけない)
だから、「コンピューターサイエンス」の延長になりがちなんですね。
実際、調べた限り、このパターンの学校が多いです。
このパターンは、プログラミングとかしっかり学びたい人とか、ソフトウェアエンジニアになりたい人、その他エンジニアになりたい人、研究者になりたい人になりたい人向けだと思います。
大学院の内容② リーダーシップ論&サイバーセキュリティの基礎
もし今、サイバーセキュリティ留学し、(ビジネス的に)キャリアアップにつなげたいとお考えの方がいるとしたら、こちらのパターンがおすすめです!
リーダーシップ論は、キャリアアップの上で大変重要な要素だからです。
また、日本の大学だと、リーダーシップ育成とかなかなか無いと思いますので、留学する価値があるのではないでしょうか。
留学する目的は、色々あると思いますが、「キャリアを広げたい!」「(ビジネス的に)その後につなげたい!」という人におすすめだと思います。
大学院の内容③ サイバーセキュリティポリシー&ガバナンス
ビジネスの世界で「サイバーセキュリティ」かどうかでいうと、これが一番実務上関係する内容かも知れません。
企業において、サイバーセキュリティの戦略を考える際、
セキュリティポリシーやプライバシーポリシー、ガバナンス、コンプライアンスを考えることが必要です。
ですが、ちゃんと学ぶ機会があるかというと、なかなかありません!
前例を踏襲したり、他者事例を参考にしたりというのが、現実よくあるあるです。
また、米国の大学の特徴ですが、
東海岸の大学は、政府関係機関との連携が強いため、そういう大学を選んで、このパターンのコースを学ぶというのは、より実用的かも知れません!
学卒でいきなり博士課程(PhDコース)に行ける?!
大学院修士課程を前提にお話を進めて来ましたが、
米国大学院は、学卒でいきなり博士課程(PhDコース)に進学出来るそうです。
ただし、非常に覚悟が必要だと、個人的には思っています。
- 最低5年間掛かる。
- 人生プラン、キャリアプランをあらかじめよく考えた上で、戦略的に卒業→就職する必要がある。
- 上記が出来ていなければ、たとえPhD取得出来ても行き先が無い。
修士号(MScとか)と博士号は重みが違います。決して修士の延長ではありません。
若いうちに挑戦しておく、あるいはもっと年齢が上の人でも挑戦する価値はあると思います。
ただし、5年という時間や、その後のキャリアプランを戦略的に考える必要があります。
いかがでしょうか?
もち子の考えで書いてしまいましたが、もち子は留学前とその後で考えが変わりました。
当時は、留学先で学ぶことがイメージ出来なかったし、まして留学後のキャリア開拓も考えられませんでした。(公務員辞めると思ってませんでした)
また、サイバーセキュリティ留学をした人の前例が無く(少なくとも、もち子は見つけられませんでした)、手探りで調べたり考えたりしていました。
このブログの内容が、どなたかのお役に立てれば幸いです。
もち子